コーヒーの味わいは「豆の種類」が全てだと思っていませんか?もちろん、「豆の種類」で味は変わります。でも、実は“同じ豆”を使っても「お湯の温度」が違うと味も変わるんです。
自宅でコーヒーをドリップして楽しむ方は、「お湯の温度」に注目するともっと美味しい自分好みのコーヒーが淹れられるかもしれませんね!
温度が味わいにどのような影響を与えるのか、早速まとめました。
どうして温度で味わいが変わるの?
ポイント①コーヒーの成分が抽出されるスピード
コーヒーはお湯で成分が溶け出して味わいが出ます。
この時、
お湯の温度が高いほど、“味わい成分の溶け出すスピードが早い”
お湯の温度が低いほど、“味わい成分の溶け出すスピードが遅い” といえます。
ちなみにコーヒーに限らず、緑茶や紅茶もお湯の温度が高いほど味わい成分が早く溶け出します。
ただ、「味わい成分が濃ければ美味しいコーヒーなのか?」というと答えはノー。
成分が濃ければ良いというわけではありません。成分が濃く、渋過ぎる味わいは、ともするとキツく感じてしまいます。
そのため、一般的にドリップで淹れるホットコーヒーに適した温度は90~95℃と言われています。
ポイント②成分の溶け出しやすさ
お湯の温度で、味わい成分の溶け出すスピードに違いがあることが分かりましたね。
実は、さらにお湯の温度が影響するのが“コーヒー成分の溶け出しやすさ”。
お湯の温度が高いと、コーヒーの苦味成分が出やすい(雑味も出やすくなる)
お湯の温度が低いと、コーヒーの酸味成分が出やすい
そうなんです。コーヒーの味わいに重要な「苦味」と「酸味」は、お湯の温度により溶け出しやすさが変わるんです。
コーヒーの苦味成分は抽出に時間がかかるので、高い温度でドリップすることでスピーディーに「苦味」を引き出すことができます。
苦味と違って「酸味」はお湯の温度による溶け出しやすさはそれほど変化しません。低い温度では「苦味」が溶け出しにくいため「酸味」が際立つ味わいになるのです。
味わいをコントロールする抽出温度
バランス重視の味わいは92°C前後
コーヒー豆本来の甘み・苦味・酸味がバランス良く抽出される温度です。
まずは、この温度を目安に抽出するとバランスの良い味わいで楽しむことができます。
この温度でもっと苦味が欲しいのか?酸味が欲しいのか?を確かめ、抽出の温度を変えて好みの味わいを探るのがオススメ!
酸味を引き出したい時は80°C前後
酸味をより引き出すには、80°C前後がオススメ。
90°Cを超えると苦味成分も溶け出してくるので、苦味を抑え酸味を強調した味わいにするなら80°Cを目安に抽出してみましょう!
苦味MAXなら95°C目安
苦味を強調した味わいにするなら95°Cを目安に抽出しましょう!
温度が高すぎると雑味も出てくるので、これ以上高い温度はオススメできません。
焙煎度合い×温度で味わい調整
コーヒーの味わいは温度で変わりますが、焙煎によっても味の特徴が異なります。
浅煎りは「酸味」が特徴の焙煎で、深煎りは「苦味」が特徴の焙煎です。
浅煎り焙煎×お湯の温度は「高め」(浅煎りは味が出にくいため)
深煎り焙煎×お湯の温度は「低め」(深煎りは苦味が出やすいため)
バランスの取れた味わいにするために、焙煎度合いに合わせて温度を調整できたら上級者ですね!
まとめ
同じコーヒーでも「お湯の温度」で味わいが変わることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
「なんか味がイマイチ」「お店で飲んだ時と味が違う」、そんな時にはお湯の温度を変えてみると、好みの味わいに近づくかもしれません!
今使っているコーヒー器具を変えなくてもできることなので、ぜひいろいろ試してコーヒーライフをより充実させてくださいね♪